功名心 渋沢栄一

渋沢栄一

功名心は世間にとって最も尊ぶべく、人生に欠くべからざる機能の一つである。 これを人生より引き離せば、人間はついに乾燥無味とならずば自暴自棄に陥り、 世に立つこともできなければ、国家を裨益することもできない。

功名心には必ず正確な道理が伴わなくてはならない。
これに向かって走れば、大いなる過失に陥る恐れがある。 奸邪、詐欺、騙瞞等の生ずるは、道理を踏みはずした結果に他ならぬのである。

道理正しき功名心は、甚だ尊ぶべきものである。 勉強心の起こるも、奮発心の起こるもみなこれに由るのである。

あまりに功名心に駆られる人は、超え得ぬ濠を飛ばんと欲するに異ならず、 ついには墜落をまぬがれぬものである。

渋沢栄一訓言集

人間には無名で居るメリットと、その逆がある。

無名で居れば、老荘的な意味での「無用の用」となることができる。 しかし、家族を持ち、経済社会で生活して行くには、 無用の用の応用は必要かも知れないが、 それそのものになってしまっては、家族を苦しめてしまう。

功名心の効用は、先に渋沢栄一翁の言葉をお借りしたのだが、 「火」「お金」「名声」は同じバランスなのだと感じた。これらは、その塩梅を誤ると弊害を生ずる。

その為に必要なのは、「火」には加減。 火が強すぎては料理は焦げ付き、時には火事のもととなる。 しかし、冬場には暖をとることができるし、様々な物を生産するのに役立つ。

「お金」には得方と使い方。 良い金を得る分には構わないが、悪い金には身を滅ぼす可能性が眠っている。 使い方を誤れば、将来に生きない金になり、散財してしまう。 しかし、正しい使い方をすれば、人間を活かす事も、救う事も、成長させる事もできる。

「名声」は高すぎれば、個人的な自由は奪われ、良い評判も広まるのが早いが、悪い評判も同じである。また、得る事によって大きな仕事を出来る可能性がある。

「こういう使い方をしたら無茶だ」というブレーキを持った人間にしか、 正しくそれらを使いこなすことができないのかもしれない。 私は、お金と名声は未だ得ていないから確証はないが…(笑)

正しい目的、妙を得た加減。 これらを大切にしていれば、立派に事を成せるのかもしれない。 その為に功名心は良い働きをしてくれるのだろう。

2010/8/13に記した記事を投稿

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